大崎公園(さいたま市緑区大崎)内の「子供動物園」で4月16日、ヒツジの毛刈りの実演と刈ったばかりの毛でマスコットやカードを作るイベントが開催された。
家畜動物としてのヒツジについて理解し羊毛の文化に親しんでもらおうと1993年ごろから行っている毎年恒例の同イベント。快晴で汗ばむ陽気の中、例年より多い約250人の親子が訪れた。
畜産技術協会の理事羽鳥和吉さん(71)が舞台でヒツジの特徴などを説明。「野生のヒツジと違って家畜用に品種改良されたヒツジは、毛が自然に抜け落ちない。暑くなる前の春先に、健康面を考えて毛を刈る必要がある」と話した。毛刈りしたのは、動物園で飼っている7歳の雌のラン。羽鳥さんがランをあおむけにして両手を抑え、右腹から専用のバリカンと大きなはさみで刈った。ヒツジのピンク色の肌が見えると来場者から「涼しそう」「ヒツジが小さくなった」との声が上がった。
その後、子どもたちは刈ったばかりの毛を手でもみ洗い、くしのような用具でとかし、ヒツジのマスコットやカードを作って手触りを楽しんだ。来場した浅野結愛ちゃん(7)は「ヒツジから毛がたくさん出た。ふわふわしていた」と喜ぶ。岡田千波ちゃん(2)は毛のないヒツジを見て「ヤギみたい」と不思議そうな表情で話し、母の恵子さんは「初めて目の前で毛刈りを見た。ヒツジがじっと座っていて驚いた。もっさりした毛を刈ってもらって気持ちが良かったのでは」と話した。