東浦和にある「Gallery Pepin(ギャラリーペピン)」(さいたま市緑区大牧)で現在、企画展「田中宏美展」が開かれている。
田中宏美さんは1978(昭和53)年、埼玉県生まれ。2002年に女子美術大学院を修了し、その後は都内を中心にさいたま市でも活動を行っている。
白色で覆った上に黄色い線を引き、黄色の線で稜線(りょうせん)や残雪などの雪山を表現する「半抽象画」(田中さん)の作品14点を展示する同展。
白色の下にはいくつもの色があり、うっすらと色が見えているものもあれば、はっきりと露出しているものもある。田中さんによると、カンバスに何層にも絵の具を塗り重ね、その上から白い絵の具を塗り、乾いた後に上から削ることによってできあがったものという。「雪山は真っ白でも、その下にはいろいろなものがある。それを表現した」と田中さん。
「会場は壁が珪藻土素材のため真っ白ではなく、大きな窓もあり、時間帯によって明るさや雰囲気が変わる。民家で展示している感じもあって面白い」とも。
都内から訪れたという女性の一人は「友人に紹介されて初めて来たが、入った瞬間に作品に圧倒された。田中さんの作品がギャラリーや壁の雰囲気に合っており、温かく柔らかく、何かを考えさせられる」と話していた。
開廊時間は木曜=12時~18時(ただし、11月22日開廊、翌23日休廊)。入場無料。12月14日まで。