市民会館うらわ(さいたま市浦和区仲町2)で2月25日、「さいトリ未来会議2016」が行われた。同イベントは2016年度に行われた「さいたまトリエンナーレ」の今後を話し合うために有志のサポーターグループ「メディアラボ」によって開催されたもの。
第1部では「さいたまトリエンナーレがまちにもたらした変化と課題」をテーマにパネリストによる座談会が行われた。パネリストはディレクターの芹沢高志さん、プロジェクトディレクターの三浦匡史さん、東京理科大学教授の伊藤香織さん。まちづくりの視点から「ソフトアーバニズム」「シビックプライド」をキーワードに語られた。
第2部では「アート・未来」「地域」「ボランティア」「継続」「コミュニティ」の5つのテーマを設定し、テーブルごとに来場者全員がディスカッションを行った。
さいたまトリエンナーレ招聘(しょうへい)アーティストで同イベントにも参加していた鈴木桃子さんは「熱いサポーターの存在は会期中から感じていた。イベントが終わり、ディレクターチームは解散するが、サポーターのこのような流れが次に必ずつながっていく。今回は行政・アーティスト・ディレクター・サポーターがそろったことに意義がある。行政に意見を直接届けることができる有意義な時間だった」と話す。
第2部ではさいたま市長の清水勇人さんも参加し、一緒にディスカッションを楽しんだ。主催メンバーの一人である直井薫子さんは「5つのテーマを設けたが、継続を選んだグループが1番多かったのは想定外だった。トリエンナーレを自分たちの活動としていかに残していきたいかを感じ、うれしかったし、そこに今後の希望を見た」と手応えを語った。
緑区から参加した女性は「トリエンナーレを楽しんだうちの一人だったが、未来会議に参加して、よりその意義や目的を知ることができた。主催者であるサポーターの方々の熱さがトリエンナーレをより良くし、さいたま市が良くなっていくことなのだと感じた」と感想を話した。