浦和コミュニティーセンター(さいたま市浦和区東高砂町)で1月10日、ボードゲーム「モノポリー」で経営を学ぶイベントが中高生を対象に開かれた。主催は学生団体「サイタメ!」。
同団体は「埼玉の中高生に新たな芽(学び)を」をコンセプトに昨年1月の設立以来、中高生向けのイベントを開いてきた。開催は今回が4回目。
世界恐慌のアメリカで生まれたモノポリーは、お金の大切さを説いたボードゲーム。直接的な意味としては「独占」を意味する。ゲームの中で自分の資産を増やしていき他のプレーヤーを破産させるゲーム。
当日は経営コンサルタントの宇野晋太郎さんを招き、参加者を2つのグループに分けてモノポリーをレクチャー。「通常のモノポリーでは運でゲームを動かすが、今回は運だけでなく各人の賭けや計算の要素も盛り込んでいる」と宇野さん。ゲームでは先に不動産を選ぶことをルールにしたほか、交渉の要素なども随所に取り入れた。「こうすることで一人一人の経営のやり方から性格までも分かる」という。参加した高校生は楽しみながら経営のイロハに触れた。
モノポリーの後、参加者一人一人にフィードバックを行った。「経営は準備が大切」という話に、うなずきながらメモをする参加者の姿も見受けられた。
参加した高校2年生の大橋さんは「将来、起業を考えていて経営学に興味を持っているので来た。モノポリーをやってみて経営の奥深さを感じた」と話していた。同団体代表で浦和区在住の高校3年生、桂恵風さんは「モノポリーを通じたイベントをしようと考えたのは、私の以前の経験によるもの。私も今回講師として参加いただいた宇野さんとモノポリーをする機会があったが惨敗。だが、その中で学ぶことが数多くあり経営についても考えさせられた。高校生にも一度狭い視野を破るような衝撃を体験しもらいたいと思いイベントを企画した。参加者の反応も良かったのでうれしい」と総括する。