さいたま市を舞台にしたスマホゲーム「さいたま市RPG ローカルディア・クロニクル」が4月に配信されることが決定した。
同作はさいたま市10区を含む架空の世界「さいたま市」を自由に冒険するロールプレーイングゲーム(以下「RPG」)。一般的にRPGは架空の世界が舞台となるが、同作では実在するさいたま市が舞台となり、ユーザーはゲームの主人公として「さいたま市」を冒険することで、楽しみながらさいたま市への知識や理解を深めることができる。
同作の開発者・高久田洋平さん(井桁屋)はさいたま市北区の出身。さいたま市のことを「もっと深くみなさんに知ってほしい」という思いから今回、このゲームを作ったと言う。そのきっかけとなったのは清水勇人市長(さいたま市)の講演での「さいたま市は4つの市が合併してできているが、『市』としての一体感が薄く、地域ごとの動きになっている」という言葉だったのだそう。それならばと「ゲームの物語を通じて市民の地域に対する関心を高め、市の魅力を発信しようと考えた」と言う。
登場するキャラクターや場所は、市に関係する名所や史跡をイメージしながら、王道のファンタジーRPG風にアレンジ。地名は実在する地名にちなんだ名前で登場し、浦和区は「ベイカーム王国」:浦=bay(ベイ)、和・和やか=calm(カーム)、桜区は「プリムローズ王国」:primrose(プリムローズ:区の花・サクラソウ)、南区は「サウスワード王国」:南=south (サウス)、区=ward(ワード)、緑区は「グリーナリー王国」:緑=greenery(緑樹)となっている。
施設名も実在するものをモチーフに、中央図書館=大図書館、武蔵浦和駅=ロクサンシの街(6「む」、3「さ」、4「し」)、埼玉大学=魔法陣(魔法の研究施設として登場)、埼玉スタジアム2002=コロッセオ2002、イオンモール浦和美園=ミソノバザールなどが登場する。
同作は「地域との結びつき」もテーマに掲げ、ゲームの仮想世界と現実社会とを結びつける仕組みも構築。スマホを持ってさいたま市の各所を回るとGPSによってアプリに訪問データが登録され、ゲームの中で強力なアイテムを手にすることができる。ゲームで入手したポイントを使いゲーム内の街でくじ引きをすると、そこで手に入れたクーポンは現実社会=市内の店舗で使うことができるなどさまざまな仕掛けを用意している。
高久田さんは同作の理想の形として「お父さんが通勤途中などにゲームをしてポイントをためて、ゲーム内で手に入れたクーポンで、休みの日に家族でそれを使いに行く。それで、せっかく来たのだから『オータムシャロウ遊戯場』(浦和区・秋ヶ瀬公園)に寄ってみようか」となることだと話す。
同作はiOS/Andoroidで4月より配信を予定している。
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