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浦和の書店で鉄道風景画家・松本忠さん個展 全国のローカル線を題材に50点

鉄道風景画家の松本忠さん

鉄道風景画家の松本忠さん

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 浦和の「須原屋」(浦和区仲町2、TEL 048-822-5321)4階で7月5日から、埼玉県出身の鉄道風景画家・松本忠さんの個展「ローカル線のある風景」が開催されている。

北浦和駅を描いた作品「夕日の降りる路地裏で」

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 須原屋は1876(明治9)年創業で、さいたま市や川口市などに店舗を展開する書店。松本さんの個展は、同店では2010年から4回目の開催となる。北海道標茶町の釧網本線や和歌山県有田川町の有田鉄道、さいたま市七里の東武野田線など全国各地のローカル線を主として描いた作品約50点を展示している。

 松本さんは1973(昭和48)年生まれ、さいたま市見沼区在住。大学時代に「青春18きっぷ」で旅していた時に電車から見た風景が忘れられず、ローカル線に乗ってスケッチするようになったという。卒業後、会社員として勤務したが画家を目指すために退職。28歳で創作活動を始めた。松本さんは「海沿いの無人駅のたたずまいや電車の窓を開けた時の風や景色に美しさを感じた。ホームに座り込んで描いたこともある。旅した時の感動を絵で表現したい。駅の周辺には必ず引かれる場所がある」と話す。細いペンと水彩絵の具でこれまで描いた絵は700枚近くあり、パズルや塗り絵など出版物の作品や雑誌の執筆活動も行っている。

 松本さんは「絵を見た人が『鉄道のファンではないが乗ってみたい』と思ってもらえたらうれしい。行くと懐かしいような、力が湧くような景色が広がっている。特にローカル線は維持が難しいといわれるので応援したい気持ちも大きい。鉄道が大好きだから」とほほ笑む。絵はがきを配布するなど東日本大震災の復興支援にも取り組んだほか、鉄道復旧支援を目的に現地の駅で切符を大量購入し、個展の来場者に配布している。

 2011年に新潟・福島豪雨で被災したJR只見線の全線復旧が決まったことを受けて、妻で詩人の浅田志津子さんとの合作「只見線詩画ポスター」を来場者300人に、「切符とポストカード」を200人に進呈する。

 開催時間は10時~19時(11日は17時まで)。7月11日まで。期間中、松本さんの来場もある。

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