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浦和に「感動の理科教室」 実験や自然体験通じ環境への関心育てる

子どもたちに教える荒木さん

子どもたちに教える荒木さん

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 未就学児から小学生を対象にしたフクロウラボの「感動の理科教室」(さいたま市浦和区領家1、TEL 048-705-7756)が4月5日、開校した。

オリジナルのスライム完成

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 実験をベースに楽しく理科を体験してもらおうと開いた同教室。授業は月2回、年中・年長クラス(コペル)、小学1・2年クラス(エジソン)、小学3・4年クラス(ロビンソン)と学年別に分かれ、1クラス5人の少人数制で行う。現在、21人の子どもたちが通っている。教室ではアメリカヒナフクロウやリクガメを飼育しており、さまざまな生き物に触れることができる。

 開校日はエジソンのクラスが行われ、授業の前半は「植物を植える」こと、後半は「スライム作り」を体験した。植物数種の中から子どもたちが話し合い植える植物を1つ決め、皆で植えた。今後の授業内で定期的に観察していくという。スライム作りでは、子どもたちは仕組みから学び、実際に自分で材料を計量して作る中で、硬くなってしまったり、色が思い通りにならなかったりしながら、失敗も楽しみながら学んだ。

 教室に通う小学1年の石井桂太くんは「実験するのが面白い」と目を輝かせる。小学1年女児の母親・山形華子さんは「子どもにいろいろな世界があることを知ってほしいと思い参加させた」と話す。
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 同ラボ主宰で講師を務める荒木麗夏さんは沖縄出身。自然豊かな地で幼少期を過ごし、小学生の時に家族で浦和に移住したという。学生時代は物理学を専攻し「答えのあるもの」が好きだったというが、自身の出産・子育てを通じ、思い通りにならない「生物」に魅了され、独学で生物学を学んだ。さまざまな生き物の飼育をはじめ、ネイチャーゲーム講師の資格も習得。さいたま市内の幼稚園で野外・自然遊びの講師を12年間続けてきた経験から、子どもたちに実体験を通して科学と生物を学ぶ場をつくりたいと自宅駐車場を改装し、フクロウラボの開設に至ったという。自然豊かな地に移住し開校することも考えたが、「街の中で暮らすからこそ、自然の豊かさを感じられ、気付きも大きい」と、浦和の住宅地で開校した。

 学生時代に物理学の視点から環境問題を考察するなかで、「一人一人の物の見方や価値観を育てることが地球環境を良くしていく一歩では」と考えたことが活動の原点にあるという。荒木さんは「便利な世の中になっているが、子どもたちにはどのような状況下でも生きる力、たくましさを持ってほしい」と話す。教室の活動に、子どもたちと野外キャンプなどの活動も取り入れていく予定だという。

 子どもたちは教室内で白衣を着る。衣服汚れ防止の目的だが、中にはうれしくて着たまま帰宅する子どももいるという。そうした子どもたちを見て、荒木さんは「将来、本当に白衣を着て仕事に就く子が出るかも、と思うとワクワクする」とほほ笑む。

 クラスにより開講曜日が異なる。授業は、コペル=15時20分~、エジソン=16時40分~、ロビンソン=16時40分~。月2回。受講料は、コペル=6,000円、エジソン=7,000円、ロビンソン=8,000円。体験教室も行っている。

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