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浦和の障がい者支援施設の農園でイチゴ狩り シイタケ販売も

イチゴ農園で働くみなさん

イチゴ農園で働くみなさん

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 社会福祉法人「邑元会(ゆうげんかい)」が運営する障がい者支援施設「しびらき」(さいたま市桜区新開、TEL 048-839-3910)の農園「しびらきファームいちご屋」で現在、イチゴ狩りとシイタケ販売を行っている。

施設の農園でシイタケを栽培する様子

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 障がい者の自立支援を目的に、就労支援事業をはじめパン店やカフェなどを展開している同施設。

 昨年オープンしたイチゴ農園では、「紅ほっぺ」と「さがほのか」の2品種をハウス栽培している。高さ1メートルほどの棚にプランターを置く「高設栽培」で、来園者は立ったまま収穫できる。現在、施設利用者や職員たちは、30分食べ放題のイチゴ狩りや直売所を目当てに次々と訪れる地域住民の応対に追われている。

 同施設職員で農園長の丸山翔太さんは「今年は小ぶりのイチゴが多く生育もゆっくりだが、味は甘い。生育については、去年の夏に気温が低かったのと、秋に辺りが台風で浸水し、機械が作動しない時があったためではないか」と話す。「今は人数に制限をさせてもらっているが、イチゴの花が多く咲いて実のつき方もいいので2月には豊作が期待できそう」とも。

 施設利用者は、清掃やパック詰め、仕分け作業など、自分の得意分野を生かして働いている。木の柵などを作る大工仕事を得意とする人もいるという。

 直売所を訪れた地元の60代女性は「イチゴが甘くて新鮮なので心待ちにしていた。昨年はたくさん買ったが、今年はまだ少し。施設の方が一生懸命に育てているので、イチゴもきっと応えて一気に赤くなってくれるはず」と笑顔を見せる。

 2歳と4歳の子連れでイチゴ狩りに来た40代女性は「甘くておいしいイチゴをゆっくり味わえた。施設の皆さんは子どもに話しかけてくれて温かい雰囲気」と話す。

 イチゴ農園の隣では、シイタケの菌床栽培を行っている。一年中収穫できて、施設利用者も安定して働くことができる。収獲したシイタケは、併設の「ひとつながるカフェ」で料理に使うほか、店頭で販売も行う。形の悪い物は農園で詰め放題(一袋500円)として販売している。同施設職員によると、作業が増えた分、施設利用者に渡す賃金も増えて生活費の一部に充てられるようになり、グループホームで共同生活を自由に楽しんでいる人もいるという。

 開園時間は、土曜・日曜=9時~16時。イチゴの生育により休園する場合あり。要予約。同農園(TEL 080-9429-9225)で毎日8時30分から受け付けている。料金は、大人(小学生以上)=2,000円、4歳以上=1,500円、4歳未満無料(時期によって異なる)。

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